ホワイトニング後の注意事項

レジン充填とホワイトニング

こちらの記事でお話しさせて頂いたように、ホワイトニング後には食べてはいけないものがあります。これは身体的な影響が強く生じるからというものではなく、白くした歯の色が着色しやすい状態であるために、せっかくの漂白効果を台無しにしないための配慮についてのお話しでした。

この他にも、ホワイトニング治療後にぜひ注意して頂きたいことがありますので、いくつかご紹介したいと思います。

ホームホワイトニング治療後の経過

通常、ホームホワイトニングは14日間を基本単位として行います。14日間が終了した時点で患者さんが満足できるホワイトニング効果を得られれば、処置は終了となります。

しかし、通常2週間で終了する場合は少なく、おおよそ6週間ほど行うことも多いです。

ホームホワイトニングの場合、終了後から2週後にかけて色の後戻りがみられます。その時の色調がその後に継続してゆくことになります。これは、ホワイトニングで生じた歯面の光学的特性の変化や性質の変化が、唾液などの口腔内環境に起因する影響によって回復するためだといわれています。

リコール間隔は3ヶ月あるいは6ヶ月毎に行います。歯面清掃、ステイン除去、色調の確認などを行い、タッチアップとして再漂白をすることもあります。この際のホワイトニングは初回よりも短時間で明度が回復されることがほとんどです。

オフィスホワイトニング治療後の経過

ホワイトニング直後の歯面はペリクルが除去されているため、色素が吸着されやすい状態になっています。また、脱灰されやすい状態にもなっています。

そのため、オフィスホワイトニングは術直後から1時間程度は着色飲食物や酸性飲料の制限が必要になります。また、喫煙も出来れば禁煙をしてもらうほうがいいと思われます。

知覚過敏が発生する可能性があり、場合によってはホワイトニング処置後から数時間経って発生し、1〜2時間ほど継続することもあります。

オフィスホワイトニング自体は数回から5回程度まで繰り返し行われます。通常であれば1週間に1回程度の感覚で行われます。急ぎで効果を出したい場合や変色が重篤な場合には、知覚過敏の程度に注意しながら週2回程度の処置を行うか、もしくはホームホワイトニングの併用を考慮します。

ホワイトニングと歯科治療

ホワイトニングを行なった直後では、齲蝕の治療の後に行われるレジン充填という操作はホワイトニング終了から24時間から2週間ほど経過してから行うことになります。それは、エナメル質表面に酸素が残留するためにレジンの接着力が低下するためだといわれています。また、in vitroの研究ではホワイトニング処置歯でのレジンのエナメル質の侵入は短いものであるという報告がされています。

接着面を一層削合すると接着力が増加するともいわれていますが、ホワイトニング直後での充填操作は避けておいた方がいいと思われます。

このことは、レイヤリングテクニックを駆使したレジン充填処置とホワイトニングを併用する治療においては、綿密な治療計画が組まれることが望ましいことを示唆しています。

レジン充填を行う際、通常は酸素を遮蔽しなくても重合が阻害されることはほとんどありません。仮に問題があったとしても、少なくともそれは臨床上は問題にならない程度のものになります。

しかし、ホワイトニング後の代謝産物の酸素がレジンの重合を阻害するために接着力が低下するということになっています。不安定な酸素またはオゾンはフリーラジカルとして存在するということですが、その発生は瞬間的なものであり、残存もしないとされています。ということは、少なくとも酸素は安定した形で歯質内で残留しているということになります。発生する酸素が科学的に安定したものであるならば、O2として気泡のように噴出することがないことを不思議に感じます。もしくは電子顕微鏡で歯質内にその様子が観察できると思われます。しかし、今の所その画像をみたことがありません。酸素O2として安定していないのであれば、歯質が酸化することを意味するのではないだろうか?これらの疑問に対する見解をが解されることが望まれます。