ミネラルとは

ミネラル

ミネラルについていくつかお話ししてきましたけれども、そもそもミネラルって何なのでしょうか?

大事とは言われているけれども、イマイチしっくりこないかもしれません。

ミネラルよりも他に大事なものがたくさんあるんじゃないかともお思いかもしれません。

どれが何よりも大事ということよりも「どれも大事」という面が大きく、どれも欠かせないものです。そして、様々な病態において何かしらが不足していて、その不足は他の不足も招くものでもあります。

そこで今回は、そもそもミネラルって何なのだろうか?ということについてお話ししてゆこうと思います。

ミネラルとは

ミネラルは金属ミネラル・非金属ミネラル・類金属ミネラルというように分類されることがあります。

金属ミネラルの金属とは、光沢で属性があり、伝導性を持つ強固な性質をもつ元素の総称です。これには鉄・金・銀・銅などが属します。

非金属ミネラルにはリン・セレン・ヨウ素などが属し、類金属ミネラルにはホウ素・ケイ素・ゲルマニウムなどが属します。類金属はこの分類では金属と非金属の中間の性質をもつものとされています。

ミネラルは無機質とも呼ばれ、学術的な用い方の他に通用語としても広く一般的に使われている用語です。無機質の反対に有機質がありますが、この有機質に属するC・O・H・Nは有機化合物を形成する主要元素になるので、通常はミネラルとは呼びません。つまり、ミネラルはC・O・H・Nを除く107元素のことをいいます。

このミネラルは生体内でほとんど全ての機能に密接に関与し、過不足は生体に大きな影響を与えると考えられています。多くのミネラルは経口摂取によって生体内に入り、その動態は固定されることなく常に出納を繰り返しています。そのため、常に補給が必要になるものも少なくありません。

必須ミネラルとは

ミネラルが必須であるかどうかは、実はその判断は難しいもので簡単に決定出来ないものです。現在は必須と認められていないものでも、今後の研究次第では必須に入る可能性が十分に考えられます。

現時点ではヒトで欠乏症が見出されているミネラルの数は少ないです。例えば、そのミネラルと欠乏症には以下のようなものがあります。

・カルシウム:欠乏症は骨粗鬆症
・リン:欠乏症は骨疾患
・カリウム:筋無力症、不整脈
・ナトリウム:筋肉痛、熱痙攣
・マグネシウム:心臓疾患
・鉄:鉄欠乏性貧血
・亜鉛:脱毛、皮膚疾患
・銅:貧血
・マンガン:骨病変
・ヨウ素:甲状腺腫
・セレン:心臓疾患、克山病
・コバルト:悪性貧血
・クロム:耐糖能低下

ヒトに欠乏症が発症し、そのミネラルを補給することによって症状に改善がみられれば必須ミネラルであることが証明されます。ただ、ヒトの欠乏症が見出されているものは非常に少なく、現状では実験動物で欠乏症がみられたものも含んで必須とみなしているものもあります。

ミネラルと身体の関係

古くから臨床の現場では、「疾患の発生」や「病態の悪化」に「ミネラル代謝の異常」が関係していることは知られていました。しかし、それらを臨床応用するよりも症状の改善に治療の重きが置かれていて適切な対処が行われ切ってはいないのが現状です。

例えば、利尿剤投与時にはKとMgなどは尿中排泄率が上昇することが明らかにされていますが、原則としてKの補給がされているもののMgやZn,Ca,Feなどの尿中排泄率の上昇は考慮されない場合が多いです。また、血中濃度はミネラルの充足度を反映している訳ではないので、そのことも十分に留意する必要があります。

その他には糖尿病患者の高浸透圧尿の場合ではCaが多量に排泄されて体内のインバランスを招くことが知られていますが、糖尿病食ではCaは平均400mg/日の摂取が推奨されています。この量は平衡維持量を大きく下回りホメオスタシスの破綻が生じたりします。

歯中のミネラル

歯科とミネラルは関係ないとお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、骨中よりも多くの種類のミネラルを保有しています。その種類は

・カルシウム
・リン
・マグネシウム
・ナトリウム
・塩素
・亜鉛
・バリウム
・鉄
・ストロンチウム
・ブロム
・クロム
・アンチモン
・マンガン
・銀
・コバルト
・金
・フッ素

と17種類もあり、骨の14種類を上回ります。

ミネラルと生理・薬理作用

ビタミンのような有機物とは異なり、ミネラルは過剰な摂取による毒性について充分な注意が必要とされています。

銅の過剰や鉛の過剰などは一般的にも知られていると思いますが、一方で、クロムの血糖改善効果やセレンの抗癌作用などは注目を集めています。これらの薬理効果を期待した場合、その至適量についてはまだこれからの研究を待たなくてはいけない状況です。

ある種のミネラルはイオン化して生理活性を示すことが多いです。Mgは生体内のほとんどの酵素の活性に必須ですし、Feは酵素・ホルモン・ビタミンなどと作用することが多いミネラルです。