歯並びが悪くなる原因

おしゃぶり

原因は複雑な絡み合い

歯並びが悪くなる原因は様々です。遺伝的な要因もあれば、後天的な要因(生活スタイルなど)によって生じてしまう場合もあります。ただ、遺伝的要因と後天的要因が複雑に絡み合って生じてしまうことがほとんどなので、その原因を特定しようとすることに夢中になっていてもあまり意味がありません。その証拠に、治療に用いる道具はどの場合でもほとんど同じです。重要なことは、歯並びが悪くなってしまう原因を知り、対策が出来るもの(生活スタイルなど)については具体的に対策していくことです。

遺伝的要因

不正咬合の遺伝的要因は主に骨に強く出るといわれています。先天性異常にみられる様々な顔貌の様子がまさにそのことを物語っていると思います。わかりやすいところでは、反対咬合(受け口)は遺伝的要素が強いといわれています。また、アデノイド型といわれる状態での出っ歯も遺伝的要因が強いとされています。そのほかにも顎変形症も主に顎の骨の変化による不正咬合です。

近年は、硬いものを食べなくなったために顎が小さくなってきているといわれていますけれども、実際は顎の骨は1%ほど大きくなっているという報告があります。平均身長と体重が増加傾向にありますので、この結果には妥当性があるのではないでしょうか。では、なぜ不正咬合が減らないのかと言いますと、良質なタンパク質の摂取によって歯自体が昔よりも3%ほど大きくなっているといわれているからです。一つの歯が3%大きくなれば、永久歯が28本、親知らずを含めば32本あるので骨の増加量とは比べものにならないくらい歯の比率が大きくなっていえます。

後天的要因

通常通りであれば正常咬合となっていたかもしれない場合でも、指しゃぶりや爪を噛むような癖があると、歯自体がその位置を変えてしまう場合があります。また、歯ぎしりが強い場合でも、歯がスペースを保つために隣同士で触れ合っている関係を崩します。そのような場合にも歯の移動が生じてきてしまいます。また、指しゃぶりがきつくなってくると、指を強く吸う際に口の中が陰圧になります。頬を強くすぼめるということです。この場合は、骨が横方向に広がる成長を妨げてしまうので歯列弓は馬蹄形となり、歯が並ぶスペースを消してしまうことになってしまいます。

また、指しゃぶりでは上の前歯を前に押し出し、下の前歯を内側に倒してしまう事もあります。このような歯の成長方向の軸をずらしてしまう場合にも不正咬合となってしまうことがあります。反対咬合の場合でも、上の前歯の軸が内側に向いてしまったために生じることもあります。それから、第二乳臼歯が本来生え変わる時期よりも早く抜けてしまうと、その後ろに生えるはずの第一大臼歯という永久歯が前方に生えてしまって、後から生えてくる小臼歯が並べなくなってしまうということがあります。この動きは第二乳臼歯が虫歯になった際にも起こりうるものです。

歯の生え変わりも、真ん中から数えて同じ位置の歯が片方だけ先に抜けてしまい、半年くらいそのままの状態が続くと真ん中がずれていくという動きが見られることがあります。乳歯と永久歯の交換がスムーズでないと、粘膜が治癒してしまい、そこを突き破って永久歯が出てくるのが遅くなってしまうことが主な原因です。