理想的な歯並びとは

正常咬合

矯正治療をするか否かの観点で分類すると、理想的な歯並びを「正常咬合」と呼び、それ以外を「不正咬合」と呼んでいます。

理想的な歯並び

正常咬合とはどのようなものかといいますと、たくさんの条件があるので一概に言えません。そもそも正常という単語も、まるでそれ以外は異常であるかのような印象を持たせてしまいます。

そうではなく、歯並びの治療をする都合上の分類くらいに思ってください。そして、正常咬合とは治療のゴールとして仮に決めておく基準のようなものです。むしろ、全員が同じ歯並びであったらおかしいですし、気持ち悪い話です。そもそも、異なる筋肉、異なる年齢、異なる性別、異なる身長、異なる体重・・・etc 同じの訳がありません。

特に、美的感覚は多くが固有のものです。美しいと感じる歯並びもそれぞれ違います。私は、本人が「この歯並びがいい」とおっしゃった時点で矯正治療を終わりに向かわせます。

ただ、何でもかんでも患者様にお任せしているわけではありません。そこで基準として正常咬合というものを利用することにしています。

Angleの分類

私たち歯科医師が臨床上で簡易的に歯並びを判別する方法として、「Angleの分類」というものを使うことがあります。大雑把な言い方をすると「上顎第一大臼歯の頬側咬頭が下顎第一大臼歯頬面溝と合わさる関係」になります。

この奥歯の関係が決まると、歯の大きさの不正がひどくない限りは、上と下の歯が交互に並んで前まで綺麗に連続性が生まれます。

この分類は上顎第一大臼歯の位置が正しいという前提で用いられている分類で、実際はそうでないことが多々あります。でも、非常に汎用性があり使いやすい分類で、100年以上も利用されている信頼性の高い分類方法です。

このほかにも、前歯の関係を診ます。上顎中切歯の切縁が下顎中切歯を切縁から2mmほど覆い、かつ前後差が2mm以内が理想的とも言われています。シンメトリーも診ます。

これくらいのことが整うだけで「歯並びがキレイですね」と言われるレベルになるかと思います。